万年筆と神経毒

浸潤する言葉を。

レビュー

誰でもない者の薔薇たちに、幽霊たちに。【For the GHOSTs 初感】

For the GHOSTsが僕にとって大変刺さった作品だったから文章に残そうと思った、でもプレイ直後ではないから当時得られた感覚の言語化ではない、暫く間隔が開いてしまってもなお漂う残滓のような言葉です。 store.steampowered.com 本作で特に印象深く残って…

『ベオグラードメトロの子供たち』を読んで。(20220311追記)

久しぶりに感想記事を書こうと思い、筆を取った。プレイした作品は隷蔵庫(summertime)様の『ベオグラードメトロの子供たち』、通称べおちる。ただ、断っておくが本作をプレイしたのは昨年の8月——なんと暑い夏だったか!——で、ここにこうしてプレイ当時の心…

『真昼の暗黒』プレイした(追記あり)

タイトルの通り、隷蔵庫(Summertime)様の『真昼の暗黒』をプレイした。簡潔に述べるのならばプレイできて良かった。文章がとにかく佳い、ドロドロとしていて、陰鬱な感じがたまらなかった。一々描写が丁寧で、何箇所も唸る部分があった。例えば 団地も、遊…

断片を見ゆ〈VA-11 Hall-A 感想・レビュー〉

◆はじめに 『VA-11 Hall-A』について語る前に1つ個人的な話をしておきたい。題で興味を持ってこのブログを閲覧した方には申し訳ないのだけれど、しばし付き合って欲しい。 愛してやまない本がある。小説ではない。それは決して何かを教えてくれる本ではなく…

『親愛なる孤独と苦悩へ』を読んで Part1(Part2は未定)

新生活への不安や恐怖が和らぎ一息つけた人も多いだろうゴールデンウィークが過ぎ去った今日此の頃。そんな一方で未だに人間関係や環境の変化、その他にも様々な事柄に関する懊悩を抱えている人も多いのではないだろうか。 心の安寧を得られていない人、今に…