20231004, Wed
酷く体調を崩していた。精神面でも佳くないことがあって沈んでいたこともあって長引いたのだと思う、熱と絶え間ない苦痛は僕になにもさせてはくれなかった。ただ身体を横にして安静にするだけの日々、少しばかりも楽しさはなく、したくもない内省を強制させ、ただただ暗い瞬間が連続していた。時間はまるで引き伸ばされた飴のようにだらりと垂れ、あるいは圧縮された鉄くずのように束の間鈍い光を反射させた。頭が痛く、脳が熱を持って感覚が乱される。沸騰し変性しそうな意識の中、少しでも娯楽を得ようと手を伸ばしても身体も精神もあらゆる能動的行動を抑圧して力が抜けてしまう。苦しい、何も無い。自己を苛む寂寥は熱の訪れとともに肥大し、解熱とともに消え去った。罰のようだった、少なくとも僕にはそうとしか思えなかった。自己に去来するあらゆる現象は何かしらの意味を持つと思ってしまう悪い癖。きっと僕は、たとえ癌のような苛酷な病魔に冒されたとしてもこれが自分の罰で人生なのだと諦念し、治療を拒むのだろう。僕をここに引き留めるものはもうほとんど残されていなくて、だから後片づけの準備のある程度行っている。もしものことを考えて遺書は既に書いているし、出来る限り未練を残さぬように色々なものを削っている、捨て去っている。解放している。だけれども自由を感じられない、雁字搦めだ。身体から解放されてしまいたい、あの宇宙や海や、分子のように自由になりたいのに。体調の悪い時は決まって悪い夢を見る、それは無限に広がる襞の上に立つ夢だ、自分は独り自由であるというのにあらゆる感覚を気色悪いと感じてしまう、下の、襞を見下げるとそれは蠢いていて小さくなったり、大きくなったり、時には揺れ動く、まるで小腸を広げたみたいだ。覚醒に近くなると襞は大きく上下して僕を飲み込もうとする。逃げて、どこまでも走っていくのだけれど蠕動は治まらずやがて襞に足を取られて、押し込められる。そこで覚醒する。毎回の悪夢、もう厭だよ。
20231006, Fri
そろそろ次回作のシナリオに集中して取り組まなくてはと思う、一度行動を起こしてしまえばあっという間なのに、そこまでが長いのだよね、僕の場合は書きながら糸を紡ぐようにして文章にしていくものだから物語の流れを考えていた所で進みやしない。今月中にはひとまず初稿を完成させないとまずいなあ、頑張らないとね、何も持たない僕にはもう文章を書くことくらいしかないのだから。今のよすがなのだから。
20231009, Mon
ハチナ怪異譚とても面白かった。
20231010, Tue
ドッペルゲンガーの本編はC108を目標に開発していきたいなあ。目下次回作のシナリオ作業をしなくてはならないのだけどね。でもようやく本腰を入れて作業するようになった、やっとだね。とりあえずは今まで書いた分をブラッシュアップした、どんな話にしていこうかまだ悩んでいるのだけれど、まあ書かなくては進まないので少しづつだけれど進めていく。今月末までに初稿を完成させたいけれど思えばあと20日しかないんだよね、一日辺り2,000字書ければいいのだけれどはてさて僕は書けるのでしょうか、書かなくてはなりません、書きます。いつもながらにスロースターターなのはそろそろ改めたいなあ。
20231011, Wed
新作の感想を頂けるのは本当に嬉しい、本編制作を早く進めたいという気持ちになる。あの姉妹の顛末をまた異なる視点と時間から描きたいしその先の話を与えたいと思う、だってあんな結末のままでは誰も報われない。とはいえ作者の僕が彼女達に幸福な光景を与えるかといえばまた別の話ではあるのだけど。
色々な感想を見てやはり理香子のことを書いていてくれる方が多く、他人に伝わる形で彼女を表現できたのだと思うとほっとする、柊理香子という存在はなかなかに描くのが難しかったから。他にもくるみ、マエダ、先生といった人々についての言及もあったし UIやパッケージに対する言及もあった。僅かでも気を引くものであったこと、言葉を残すに値する表現となっていたのなら嬉しい。性質の異なる人間を描くというのもまた難しかった、くるみの奔放さ、マエダの気持ち悪さ、先生の悪辣さ、そういったものを書き分けられているのであればなによりだ。
現時点で本編のUIはある程度構想として練ってあるし、パッケージのデザインはほぼほぼ固まっている。まだ遠い話ではあるのだけれど本編パッケージは二種類用意しようと思っている、片方は僕の自己満足版、アクリル製の標本チックな物で中にはディスクの他にBGMのダウンロードカードを入れられればと思っている。もう一方は通常版としてある程度無難なデザインになる予定だ。まあ楽しみにしてもらえればと思う。
先日Prequelのパッケージ版を再販して欲しいとの要望を受け取った、僕個人としては作りたい所なのだけれどなんだかんだで頒布価格ギリギリの製作費になってしまうからおいそれとは作れない、少部数だと赤字になってしまうのです。少なくとも40部は作らないとならない。一応BOOTHのパッケージ版頁は再表示するので入荷通知ボタンを押してくれればと思う、それが一定数に達したら再生産を考えます。
Child of Doppelgänger-Prequel- - 万年筆と神経毒 - BOOTH
20231013, Fri
新作のシナリオが難航している、三人称って難しい。もう既に初めてしまった物語だから止めることは出来ない、流れを作らないと。説明的なのは好きではない、詩的でないと好きになれない、本当は長い長い物語詩を書きたいのです、でもまだその力量がない。
20231016, Mon
先の土曜日のことになるのだけれど、僕はオフ会に参加してきた。数年前に参加した合同制作のメンバーとのオフ会。楽しい時間だった、だから時間は瞬く間に過ぎてしまったし、終わった後の余韻もまた寂しいものだった。僕はあまり人と関わることを好まないけれど、たまにはこういうのも悪くない、他人の感性に触れるのはいつだって少なからず刺激を受けるし、同じく創作をしている方々との交流であるから自分の創作への気力も高まるというものです。今現在は新作の制作に追われて忙しいのだけれど折りをみてメンバーの作品をプレイしたいものです。
20231021, Fri
平日の進捗が微々たるものになってしまうのはどうにかしたいものです。
20231022, Sun
もっと外に出て見聞を広げたいと思うし、経験を積み重ねたいと思うのだけれど、なんせこういう性格なものだからどうしたってうちに篭りがちで足が外へ向かない。この土日も近くのスーパーに買い出しに出向いたくらいで結局遠出はしなかった。週に一度までとはいかずとも月に一回は普段行かない所へ行きたいとは思っている、でも興味を惹かれるものが少なくて、たとえ行きたいと感じたとしても行きたくないとも思ってしまう。だって疲れてしまうことが容易に想像つくから。昔から楽しみな事柄があったとしても付随する厭な部分を考えてしまった、旅行はその前後の準備と後片づけが面倒で道中も疲弊する、美術館や映画館に行くもの電車の乗り換えが、人混みが面倒で憂鬱にさせる、買い物も一々検分するのが億劫だ——だから基本的にオンラインか会社帰りに買い物は済ませてしまうし、服を買うにしても試着すらしない。改めたいとは思っている、思っているのだけれどこの性格は黴びのようにじっとりと内面に深く根ざしているから変えられないのだろう。僕は全く人として腐っているのだ、変化を恐れるために対人関係を築くことが難しくて蟄居している、既にある関係を持続させるのも最低限で同窓会にもまず参加しない、生きることに楽しみを見いだせない、自分は生きながら死んでいるのだよ、屍人だね。骨や標本に惹かれるのはそういった認識があるからなのでしょうか、生き物の生々しさが時に不快感を与える——しかしそんなことを贖罪と命で書いたなあ、あの主人公はかなり僕と似ている。だから無機質なものに酷く心惹かれる、金属、硝子……さて僕は一体何を書こうとしていたのでしょう、こんな内省的な文章をだらだらと書きたい訳ではないのです、経験を増やしたい、そうです、僕は様々な事物に触れたいのです、でも臆病な部分が足を引っ張ってしまう。誰かこの泥濘から引っぱり上げてくれる存在はないのでしょうか。
20231028, Sat
また風邪を引いた。喉が痛い、熱が重い。
20231029, Sun
今日は日が昇って落ちるまでずっと仰臥していた、染みついた汚れのような消えぬ頭痛と熱く煮えたぎった身体。水の飲むのも飽き果て、コップに一つまみの食塩、小さじ一杯のグラニュー糖、適量のレモン汁を混ぜた疑似アクエリアスを飲んでいる。適当に作ったのだけれど案外うまく調合できた、ほのかな甘みと酸味が美味しい。こうして文章を書いているのも一苦労で、今の時間(22:29)になってやっとパソコンを起動できた。
しかし寝ているだけというのは実に退屈で、暇をつぶそうともそんな気力が湧かないのは実に嘆かわしいね、毛布の下で胎児のように丸くなってスマホの煌々とした画面を眺めていても倦怠感がそれを赦してはくれず、すぐに目を閉じてしまう。暗い視界の中で見たことのない写真を切り貼りしたような風景がまるでガン細胞のように増殖、肥大する。これがピンクというか、赤黒い色だったら沙耶の唄の光景だね。気持ち悪くて、でも目をそらせない、それは頭の中で響く音楽のようで目の開こうとも残影がそこにある。ああうざったい、ここから消えてくれ。頭が重く、もう指動かすのもを億劫だ。頭が痛い、熱い、もう疲れた、再びベッドに戻ります。
20231030, Mon
シナリオはまだ完成していない、病に伏せていたのがかなり響いてしまった。ちょっとだけ〆切を延ばす、11/5までにはなんとか。それ以上伸びるといよいよ他の作業に支障が出てしまう。