万年筆と神経毒

浸潤する言葉を。

シチューにはパンの人だから

 シチューとごはんを分けるか否かという記事を読んだのだけれど、掛けて食べる人が案外いることに驚いた。個人的にはシチューを白米に掛けて食べるというのは受け付け難いし、そもそもシチューでご飯を食べること自体が好きになれないなあ。小学校の給食で供されたシチューも嫌々ながら食べていたことを思い出す、南瓜シチューの粘り着く甘塩っぱさは驚くほど白米と合わなかった。僕の場合シチューにはパンを選ぶし、そのパンも食パンではなくてバゲット派だ。そもそもスープ系統の料理にご飯を合わせるというのは基本的に受け付けない、カレーも出来ればナンで食べたい。僕は食に対して変な拘りがあって、例えば鍋も僕にとっては広義のスープにあたるから白米は進まない、雑炊ならいける、むしろ好き。だけどおでんは無理、あれは米と相性が最悪だ、餅巾着ならいける、好き。

 白米にあわせることが受け付けられない料理がまあまあ存在していて、他人にこの話をすると割と驚かれる。餃子、ソーセージ、ハンバーグ(これはそもそも苦手な料理)、ベーコン巻きのなにか、刺し身※酢飯ならOK、スープや汁物全般、ミルクを使った料理、麺類、芋が前面に出てきている料理(肉じゃがはぎりぎりOK)、粉物等、こんなのだから僕は独り暮らしを始めてからもち米以外の米を買っていないし、使うこともないから炊飯器もない。なんなら電子レンジもない、冷凍後ご飯を解凍する必要がないので。食べたくならないのかと聞かれるのだけれど、まずならなくて、もっとも僕はあまり米を美味しいと思ったことがないのが大きいのだと思う。むしろ美味しくなかった記憶の方が多い、例えば弁当箱にぎちぎちに詰め込まれて冷えきった米の不味さといえばこれに勝るものは滅多にないのではありませんか?

 では主食は何を食べているのかと言えばパンもそうだけれど、麺や芋も多い。まったく日本的ではないね、でもそのようになってしまったのだよね。

 シチューにはパンの人だから、ご飯にかけるか否かなんて関係なくてシチューにご飯は合わないと思う訳です。でもシチューには断然ご飯だという人もいるわけで、これは家庭でどのように提供されていたかによって変わるのかなあ、変わるのだろうね。しかし僕の家では昔はご飯だったけれど僕と弟が酷く嫌がってパンになったという経緯があったりする。親と子でかなり好き嫌いが離れているのはどうして環境だけが要因でないのだろうけれど、果たしてなにが理由なのかは分からない、ただ言えるのは僕は決してシチューを米では食べられないということです。