万年筆と神経毒

浸潤する言葉を。

独りになって

 独り暮らしをするようになって直に一年が経とうとしている。社会に放り投げられてのことを振り返りはしないのだけれど、この一年で買って佳かったものを幾つか挙げていこうと思う。ありがちな普通の独り暮らしにお薦めのモノ紹介みたいなやつ。

 

1. 休日は基本紙や画面と向き合っているものだから当然のごとく座っている時間が長く、一日の半分は椅子の上で過ごしていると思う。だから身体を労るためにも椅子を買いました。SteelcaseのGestureってやつ。買ってからというものの腰痛がなくなり、椅子は大事であることを実感したなあ。それにこの椅子アームレストのの稼働域が広く、体勢を変える際に(今は椅子の上で体育座りの姿勢をしている)邪魔にならないのが佳い。胡坐もできます。

1.5. 椅子があれば当然机も必要になってくるものです。そして机は体形に合わせたものを使わなければ姿勢が悪くなり、健康被害に繋がりかねません、特に僕は日本人の平均身長よりもやや高いので少し高め(75cm)の机が欲しかった。だけど探せどもせいぜい72cmのものばかりで物足りない、電動で昇降するデスクも考えはしたのだけれど、それは美しくない——美しさは最も重要視する部分ですからね。なれば高さだけでもオーダーメイドしてもらおうとしました。まあ結局机の高さだけでなく奥行き、抽出の高さ、脚の材質まで変更してもらうことになったのですが。masterwalのWIN DESKを元に誂えてもらいました。非常に美しい机に仕上がりました。

2. 独りで過ごすということは何から何まで基本的な部分は自分で賄わなければならないということ、洗濯、掃除、料理をやらねばならぬ。面倒だが必須なのだ。まあ洗濯は洗濯物を機械に放り投げボタンを押せば勝手にやってくれるし、掃除はワンルームであればものの十分と掛からずに終わる。だけど料理は時間を要する上、味覚という五感の一つに直結するものだから適当な餌を作るのではQOLがダダ下がりしてしまう。だから僕はある程度美味しいと思えるものを料理して食べている。料理する際に必要となるものの一つに鍋があるのだけれど、僕はZwillingのストックポットを使っている。24cmの大きめの奴。この大きめというのが重要なんだよね、特に僕の場合一週間分の仕込みを休日にしてしまい、平日は少し温めたり茹でたり焼いたりするだけにしているから容量が大きいというのは正義なんだ。それにニンジン、タマネギ、セロリ(の葉)、ポロネギ(の青い部分)といった料理していたら冷凍庫に溜まってしまう野菜屑の処理が楽になる、コンソメを引くのもそうだし、これまた冷凍庫に溜まってしまう魚のアラを使ってスープドポワソンを作る時にだって鍋が大きくなければやってられないですからね。しかし未だに余ってしまう生クリームの消費方法は思い浮かばない——鍋が大きいところで意味がないのだ——、なにか佳い使い道はないものでしょうか。

2.5. これは特に僕のような米を食べない人にお薦めなのだけれど、パスタマシン(アトラス)は買って佳かったものの一つだよね、パスタマシンといっても単にパスタを作る時のみならず中華麺の製麺にだって使えるし、生地を圧延できるのもなにかと便利だ。生パスタはモチモチで乾麺とは違った佳さが在るし、これからは一家に一台製麺機の時代だよ。

3. 抱き枕の中身。いわずもがな。独り暮らしのオタクは推しの抱き枕に(推しをイメージした)香水を振りかけて同衾するものでしょう? ちなみにユウちゃんのイメージ香水はオゥパラディのSavonとイソップのKarst重ね掛けです。

4. 額。色紙やイラストを飾るのには必須です。お薦めの額屋のリンク貼っておきます。

5. 読書灯は読書するにも作業するにも必須だと思っているんだよね、だって部屋を照らすLEDはあまりに明る過ぎるし、そのため見えなくてもいい情報が目に入ってきてしまうから。その点読書灯のような狭い範囲を照らすライトは入り込む情報を少なくしてくれるので捗る、僕が使っているのはolightのテーブルランプ、胴部分の光の色を好きなものに変更できるのが特に気に入っている。

 

 こんなものかなあ、これ以上挙げようとすればまあできるのだけれど、ぱっと浮かんだのはこのくらい。一般的オタクの独り暮らしにお薦めのモノ紹介でした。終わり。